日経平均とTOPIXの違い|投資判断・海外の評価・オルカンとの関係も解説|コシカログ

こんにちは、コシカです。
日本株へ投資しようとすると、必ずといっていいほど目にするのが
「日経平均株価」と「TOPIX」という2つの代表的な株価指数です。
一見すると似たようなものに思えるかもしれませんが、
実際には構成方法も性質も大きく異なるため、投資判断にも影響を及ぼします。
今回は、この2つの指数の違いに加えて、
- どちらを参考に投資すべきか?
- 海外ではどちらが有名なのか?
- オルカン(全世界株式)の中で採用されているのはどちらに近いか?
といった投資目線の視点も交えて、わかりやすく解説していきます。
日経平均株価とは?
日経平均株価(Nikkei 225)は、日本経済新聞社が算出・公表している株価指数です。
- 対象銘柄:東証プライム市場に上場する代表的な225銘柄
- 計算方法:株価単純平均
- 特徴:株価が高い企業の影響が大きくなる
たとえば、1株10,000円の企業と1株100円の企業があった場合、
前者の方が指数全体に与える影響が極めて大きくなります。
つまり、時価総額が小さくても株価が高ければ指数に大きく影響する構造です。

日経平均って、なんか“有名企業ランキング”みたいな感じがするね。

実際、そういう面もあるよ。でも見た目以上に偏りは大きいんだ。
TOPIXとは?
TOPIX(東証株価指数)は、東京証券取引所が算出・公表する指数です。
こちらは、より市場全体の動きを反映する性質があります。
- 対象銘柄:東証プライム市場・スタンダード市場の上場企業のうち、一定基準を満たす全銘柄
- 計算方法:浮動株基準の時価総額加重平均
- 銘柄数:1,692社(2025年3月31日時点)
※出典:JPX公式サイト|TOPIX(東証株価指数)
ページ内「構成銘柄情報」>「構成銘柄別ウエイト一覧」より確認
かつては単純な時価総額加重型でしたが、現在では「浮動株(市場で流通する株式)」を基準にした指数へと移行しています。
これにより、実際に取引されやすい株の動きが反映されやすい、実態に即した指数となっています。
また、TOPIXの構成銘柄には、旧東証一部に上場していた企業で、現在はスタンダード市場に属する銘柄も含まれています。
これは2022年4月の市場区分再編に伴うもので、企業の選択によりプライム市場に移行しなかった企業も、一定の基準を満たせばTOPIXに残っています。
両者の違いを比較すると?
指数名 | 銘柄数 | 計算方法 | 特徴 | 代表例 |
---|---|---|---|---|
日経平均 | 225銘柄 | 株価単純平均 | 高株価銘柄の影響が大 | ファーストリテイリング、ソフトバンクGなど |
TOPIX | 1,692銘柄(2025年3月末時点) | 浮動株基準時価総額加重 | 市場全体の動きに近い | トヨタ、三菱UFJ、NTTなど |
投資するならどっちを重視する?
投資スタイルによって変わりますが、
日本全体に広く投資したいならTOPIX連動型の方が自然な選択肢です。
- 幅広い分散性
- 株価の偏りを排除
- 市場全体の動きに追従しやすい
一方で、
値動きが大きく、短期トレード向きの指数が好ましい場合には日経平均型ETFも選択肢になります。

分散して安心を取りたいならTOPIX、値動きを楽しむなら日経平均…って感じ?

そのイメージで合ってるよ。目的次第で使い分けるのがいいと思う。
海外ではどちらが有名?
世界的には日経平均(Nikkei 225)の方が圧倒的に知名度が高いです。
理由は以下のとおりです:
- 名前のインパクト(“Nikkei”のブランド)
- 構成がコンパクトで報道しやすい
- 米国の「ダウ平均」と性質が近い(株価加重型)
一方、TOPIXは機関投資家や日本市場を深く研究している層には重要視されていますが、
海外の一般投資家やメディアではほとんど言及されません。
オルカンの日本株部分はどちらに近い?
結論から言うと、TOPIXに近い構成です。
オルカン(全世界株式インデックス)は、MSCI ACWIをベースに構成されており、
各国の市場を時価総額比率に応じて組み入れています。
その中の日本株部分は、
- 浮動株時価総額ベース
- 大型・中型株中心
- セクター分散重視
という特徴があり、TOPIXの設計思想に近い構造になっています。
【まとめ】
- 日経平均は株価単純平均型、TOPIXは浮動株基準時価総額加重型
- TOPIXは市場全体の動きに近く、分散投資に適している
- 海外では日経平均の方が圧倒的に有名
- オルカンに採用されている日本株部分はTOPIXに近い構成
- 投資判断には、指数の性質を理解することが欠かせない
株価指数は単なる数字に見えて、
その裏には構成方法・対象銘柄・計算ロジックなど多くの違いがあることがわかります。
有名だから選ぶのではなく、
「自分の投資目的に合っているか」で選ぶことが大切ですね。